解析事例
トポロジー最適化:SIMP法とレベルセット法の比較
事例紹介
本動画では、両手法の有限要素解析器としてAbaqusを使用し、SIMP密度法と反応拡散型レベルセット法によるトポロジー最適化の形状変化を比較しています。穴のない100%材料の初期形状から、体積を初期体積の50%以下に制限して剛性を高めます。
- 左:SIMP密度法
- 右:反応拡散型レベルセット法
両手法とも構造解析にはAbaqusを使用し、最適化の更新処理は自作プログラムで実行しています。物理的な荷重・支持・材料条件をそろえ、人工的な穴のシードや既存の最適化形状を使用せずに開始しました。
レベルセット法では、スカラー場φのゼロ等値線で材料境界を表し、反応拡散方程式によりφを更新します。実装は『トポロジー最適化 第2版』とOtomoriらの2015年論文を参考にしています。体積制約処理などに独自の変更を含み、論文の公開コードをそのまま実行したものではありません。
動画は保存した実際の更新状態だけで構成し、形状の人工的な補間は行っていません。左右は反復の進捗率でそろえているため、計算時間や計算速度の比較ではありません。レベルセット法最後は結果を平滑化し、境界に適合したメッシュで再解析した結果を表示しています。
最終結果
- SIMP密度法:体積率50.000%、コンプライアンス76.32765
- レベルセット法(平滑化後):体積率49.942%、コンプライアンス68.14888
コンプライアンスは、この荷重条件では小さいほど剛性が高いことを示します。ただし、両手法はメッシュ・材料表現・更新則・停止条件が異なります。この1例だけで、手法の一般的な優劣や大域最適性を示すものではありません。